美浜町役場、関電原子力事業本部への抗議、申し入れ12月行動に丹波から参加しました。
政府と関電は、老朽原発の高浜1・2号機と美浜3号機の稼働に向け突き進んでいます。3基とも、建設後すでに40年を超える極めて危険な老朽原発です。大手電力の中で関電は原発依存度が最も高いため、関電はモラルも倫理も全く崩壊しています。原子力規制委は関電の申請通りに3基の稼働を承認しています。全くザル委員会です。
人口9300人の町とは思えないドデカイ美浜町役場の威容にもビックリ。隣接する付属施設の建物も桁違いの大きさ。原発マネーの威力を見せつけているようでした。
戸嶋秀樹町長へ申し入れに木原壯林さんは役場へと向かいましたが、役場前広場での小集会の使用許可を求めたところ拒否されたとのこと。反対派を押さえつけ、町を挙げて賛成一色にしたいようです。15日の本会議でも、美浜3号機の再稼働に13名の議員のうち3名が反対しました。長年、原発反対は1人だけでしたが、私たちの声は確実に届き始めています。
2004年5月、美浜3号機の2次冷却水の配管が破裂し作業員5名が死亡、6名が重軽傷という大きな事故が起こりました。この事故を契機に関電は原発事業を独立させ、美浜に事業本部を設立しました。そこが高浜町・森山元助役による関電幹部へのワイロ工作の格好の場となりました。さほど大きくない建物でしたが、正面玄関と西側の車輛出入り口にはガードマンと警察官が立ち並び、ものものしい雰囲気。見上げると正面の壁面に、「安全を守る。それは私の使命、わが社の使命の行動宣言のもと、会社をあげて安全文化を」との看板が。どこまでも破廉恥な会社。原発はどこまでも「ダーティな金」にまみれてしか存在しえないシロモノです。
最盛期には13基が稼働し「原発銀座」と言われた若狭に現在あるのは8基。そのうち3基(高浜1・2号機、美浜3号機)が40年超えの老朽原発です。残る5基は定期点検や配管漏れの事故、テロ対策の特重施設建設の遅れ、土壌分析書の書き換え発覚などで現在は1基も動いていません。原発が稼働しなくても電気は足りています。老朽原発の危険性は飛躍的に高まります。古くなった配管などはすべては交換できず、原子炉本体の圧力容器は交換不能です。核燃料サイクルの破綻、核のゴミ処理問題、福島汚染水問題など、原発は廃炉しかありません。1年余前のリレーデモ以来、「運動が広がり老朽原発という言葉は広く定着」(木原壮林さん)し、また活動を担う若い世代が増えたとのこと。私の住む丹波市は、若狭からとても近い。丹波から「老朽原発は廃炉に」の声をあげていきたい。
(丹波市9条の会連絡会・江渡 績)