1月1日午前10時から11時半まで大阪府警本部前で、関生弾圧(全日建運輸連帯労働組合関西地区生コン支部にたいする一連の大弾圧)・元旦行動がたたかわれた。折からの寒波・大雪をついて関西各地と東海地方から労働組合や市民団体など400人が集まった。
冒頭、趙博さんの音頭によるインターナショナルの大合唱と、市民団体の指揮によるシュプレコール。そして、大阪地裁と京都地裁の両不当判決の当該組合員3人から、「判決はまちがっている。勝利へ進む」と元気一杯の発言から始まった。
「兵庫の会」のたたかいを報告した全港湾神戸の仲間、「東海の会」、京都・滋賀の仲間、「反原発・若狭の会」などが、昨年の反弾圧の運動の拡大を報告、力強い決意を表明した。また、風刺の利いた歌で府警前闘争を盛り上げてきた「法円坂55」のよる歌唱。木村真・豊中市議などの連帯議員連からの発言。この反弾圧の取組みの中軸を担っている大阪・京都の労組などから、「この一年を、弾圧を跳ね返す、反転攻勢の第二弾とする」という発言が続いた。
連帯労組関生支部・武洋一書記長が、支援への感謝と無罪勝利をめざす決意を表明。最後に、全港湾大阪支部・小林勝彦委員長が、「労組つぶし、民主主義破壊の大弾圧を許さない。不当判決を許さず、2021年のたたかいの勝利をめざす。私たちの最終目的は、裁判に勝ち切り、国家権力・裁判所に『間違いだった』といわせることだ。そこまでたたかいつづける」と締めくくり、共同の決意として誓いあった。
▽反弾圧の全国的世論を
3年連続となった関生弾圧・府警本部前元旦行動は今年、重要な節目となった。昨年、拘留中の被弾圧者を全員取り戻したが、保釈条件で組合活動を制限された上に、10月8日大阪地裁、12月17日京都地裁が許しがたい不当判決を出した。警察・検察による労働組合つぶしを裁判所が追認する事態になっている。産別スト団交要求や就労証明書要求が犯罪とされるなど、まさに憲法28条(労働基本権)をないがしろにし、戦後労働法制を転覆する暴挙である。
昨年うちだした〈反転攻勢〉はまだ道半ば。2021年の課題は、この局面を打開し、反弾圧の全国的世論の流れをつくりだすことだ。
労働運動は戦後最大規模の大弾圧とのたたかいの渦中にある。今年の元旦行動は、この弾圧への反撃をとおして労働3権を立て直し、民主主義を取り戻すというたたかいの方向性を示した。
(森川数馬)