
1月24日、関西電力本店前で「関電よ 老朽原発うごかすな!大集会」が開かれました。主催は老朽原発うごかすな!実行委員会。
朝から雨が降りしきる中、350人が結集し、生きのいいシュプレヒコールとともに集会の幕が上がりました。
▽老朽原発は危険すぎる
主催者あいさつは中嶌哲演さん。原発ゼロ法案を一日も早く国会内で審議させることと、関電の電気を買わないことを提起。続いて木原壮林さんが集会宣言を読み上げ、次のように話しました。
「原子力規制委員会(規制委)が老朽原発の運転を認可した後も、関電の原発ではトラブル、人身事故が頻発している。なかでも、蒸気発生器や加圧器の配管の損傷は深刻で、関電は減肉・損傷を生じさせた原因物質を配管内で自然発生した鉄さびの塊としているが、このような異物は原発が老朽化すればどんどん増える。高浜1、2号機、美浜3号機の圧力容器は運転開始後40年を超え、蒸気発生器は更新後25年を超え手います。こんな原発が安全なはずがない。新型コロナ感染拡大の中でも超危険な老朽原発を稼働しようとしている関電を許すことはできない原発のない、人の命と尊厳が大切にされる社会を実現しましよう」。
▽潮目が変わった
弁護士の井戸謙一さんが、原発差し止め裁判の現状と展望を語りました。
大阪地裁で大飯原発設置許可取り消し判決を聞いた時、海渡弁護士は「潮目が変わった」と思い、井戸さんは「終わりの始まり」と思ったそうです。その理由は三点あります。一つは、電力会社でなく国を相手の裁判であること。二つは、基準地震動策定段階における「バラツキ」を考慮していない点を「違法」だと判断したこと。これは大飯だけでなく関西電力及び全国の全ての原発に当てはまる問題です。三つは、今回判決を出したのはエリートコースにいる50歳前後の森鍵裁判長であることです。
この裁判では森鍵裁判長の前の裁判長のときから「バラツキ」問題に対し、並々ならぬ関心を示していたそうで、大阪地裁裁判長が2人続けて「違法だ」と考えていたというのは異例のことです。潮目が変わったのかどうか、3月に集中している裁判に注目してもらいたいと話しました。
集会後、西梅田公園に移動して梅田までデモしました。(池内慶子)