沖縄県名護市辺野古で進む米軍基地建設の埋め立て工事のために、沖縄戦の犠牲者の遺骨が眠る県南部の土が使われようとしている。これに抗議して、県内で遺骨収集を続ける市民団体「ガマフヤー」代表、具志堅隆松(ぐしけんたかまつ)さんが、1日から6日まで1週間のハンガーストライキを那覇市の県庁前でおこなった。具志堅さんは「戦死したとされる場所で骨を見つけられなかった遺族は、石を代わりに骨壺に入れて持ち帰る。そこの土や石を米軍基地の埋立てに使うことが人間として許されるのか」と話す。

 昨年4月、防衛省が県に提出した設計変更申請書では、県内で調達できる土砂のうち7割にあたる約3160万立米を沖縄本島南部の糸満市と八重瀬町から調達できるとしている。大浦湾側の軟弱地盤によって新基地建設が不可能になった。政府は「設計変更」ではなく、「工事中止」を決断すべきだ。ところが、遺骨が眠る土を使って埋立を続行するというのだ。

 2月26日の県議会で玉城デニー知事は「当該地域の土砂が辺野古埋め立てに使われることは悲惨な戦争を体験し多くの犠牲者を出した県民の心を深く傷つけるものであり到底認められるものではない」と批判した。

 国には16年に成立した「戦没者の遺骨収集の推進に関する法律」にもとづいて、本島南部の遺骨収集を進める責任がある。遺骨が眠る土砂を米軍基地の埋め立てに使用するなど言語道断だ。どこまで沖縄の人びとの思いを踏みにじれば気が済むというのか。辺野古の埋め立ては直ちに中止を。(坂口竜一)