水戸地裁(前田英子・裁判長、ルビ=えいこ)は、首都圏唯一の原発で11年3・11東日本大震災で被災し、自動停止している日本原電東海第2原発(茨城県東海村)運転を認めない判決を言い渡した(3月18日)。茨城県など9都県の住民224人が運転差し止めを求めた訴訟。「避難計画の不備」を理由に運転差し止めをかちとった歴史的な勝利である。

 水戸地裁前に詰めかけた100人を超える原告、支援者、報道陣の前に「首都圏も守られた」「勝訴」「東海第二原発、再稼働認めず」と書かれた3本の旗。「勝った」「良かった」など歓声に包まれた。事故が起これば首都圏が壊滅するおそれがある老朽化した東海第2原発の再稼働を阻止したのだ。

 水戸市内での報告、記者会見では河合弘之弁護団長が、「今回の勝利は原告団の結束の結果。『避難できない』として再稼働を止めた原発裁判史上初の勝利。全国の反原発訴訟に水平展開できる」と発言。元東海村村議・原告団共同代表の相沢一正さんは「永年訴え続け、危険性がやっと認められた」と声明(4面に掲載)を読み上げた。海渡雄一弁護士らの発言の後、ガンバロー三唱。その後、伊方山口裁判の報告会場とリモートでエール交換した。

▽避難計画に実効性なし

 海渡弁護士は、「判決は、原子力災害重点区域内の住民94万人が避難できる計画や態勢は整えられていないとして、区域内に居住する原告には、人格権侵害の具体的な危険があると判断が示された」「人口の密集地でもあり、現実に立案が難航していることも丹念に認定、複数の避難路が確保できていないことなども、具体的に指摘している」「判決では原発の安全性には多くの疑問符がつけられ、重大事故が起こらないという保障はないという判断に。最後の頼みの綱ともいえる避難計画に実効性がないと、原告側の勝利に。画期的な判決だ」と述べた。