
天笠啓祐さん(環境問題を専門とするジャーナリスト)は、「ワクチン依存をやめなければ、変異株ウイルス拡大の悪循環が続く」と警告を発し、「脱ワクチン社会を」と訴えている。詳しい講演は、ユーチューブで何本か見ることができる。
切り出しは、「新型コロナワクチンについては、私は、ウイルスよりワクチンの方が危険ではないかと思っています」。
実際、深刻な副反応や効果への疑問などが次々と報告されている。天笠さんは客観的資料と情報に基づき、新型コロナワクチンが、製法も製造のスピードも従来とは決定的に異なり、画歴史的事態が進行していること、その背景や根本的問題点などについて提起している。ただしワクチンの詳細な情報は、厚労省に問いあわせても「企業に聞いて」との対応、企業は企業秘密だと答えず、「実際はわからないことだらけ」だという。大ざっぱな内容になるが、天笠さんの訴えを数回にわけて紹介したい。
▽変異はウイルスの戦略
新型コロナウイルスはさまざまな変異型への移行が進み、急速に感染拡大している。遺伝子が2本鎖のDNAではなく、1本鎖のRNAなので変化をおこしやすい。宿主の細胞内に入りこんでしか自己増殖できないウイルスにとって、変異は生き残りをかけた戦略だからだ。ワクチンの大規模接種がはじまって数カ月だが、南アフリカ型には効かないワクチンも明らかになり、新ワクチンが早々と開発されている。
ウイルスの変異と新たなワクチン開発、それに対応する変異株の登場、この悪循環がはじまったといえよう。ワクチンに依存するかぎり、この悪循環から脱却できず、一生ワクチン接種に追われかねない。
そもそも予防接種法(1948年制定)とは何か。個々人を守るのではなく、社会を守るためのもの。当初は罰則もあった。何回もおこなわれてきた法改定は、副反応と見直しのくり返しの歴史。法律の本質は今もおなじだ。
94年には対象疾病の大幅見直しと、義務接種から勧奨接種への変更がおこなわれた。目的は国家賠償責任を免れ、自己責任にすること。このとき、小学生に義務化されていたインフルエンザワクチンが対象からはずされた。副反応の実態が指摘され、特に養護教員が中止を求め頑張ってたたかった。
(つづく)