4月21日、ソウル中央地裁民事15部(ソン・ミンチョル裁判長)は、「慰安婦」被害者と遺族が日本政府を相手に損害賠償を求めた2つ目の訴訟の判決で「主権免除」を適用して原告の訴えを退けた。1月8日の同33部(キム・ゴジュン裁判長)の「『慰安婦』被害という著しい人権侵害には、国家は他国の訴訟で裁かれないという『主権免除』は適用されない」として、被害者への損害賠償を認める判決と真逆のものだった。その翌日、1月13日予定だった今回の判決は、理由もなく突如延期されてのこの日だった。

 4・21判決は、日本軍「慰安婦」被害者の願いを無視し、国際法の「被害者中心主義への流れ(国家の利益より個人の人権を守る)を後退させるものであり、「人権の最後の砦」としての司法の責任を放棄したものと言わねばならない。「韓国の歴史の恥ずべき汚点になるだろう」(韓国・民主のための弁護士会声明など)と厳しい批判が起こっている。

▽恥知らずな態度

 日本政府は、2016年に提訴されたこの2つの訴訟をはじめから無視し、裁判手続きにさえ一切応じていなかった。1・8判決は日本が控訴しなかったので確定した。

 にもかかわらず、1・8判決に対しては激しく非難を浴びせる一方で、4・21判決に対しては「日本の立場が認められ当然」、「問題解決の責任は韓国政府にある」と一転して評価した。日本の多くのメディアも「日韓合意に基づいて前向きに」など上から目線で論評しているが、そうした行為こそ許されない。そもそも日本の側に、まずは被害者の訴えを受け止めること以外に、何か論じる資格などあるはずもない。

▽「謝罪拒否」が核心

 日本軍「慰安婦」問題は、戦後76年たった今も、日本政府が被害者に対し、公式な謝罪を拒否し続けていることが核心である。被害者が、30年にわたって日本の裁判所に訴えても、一部事実そのものは認定しつつも「国家無答責」、「時効」を理由に却下され続けてきた。「1965年の日韓条約で解決済み」「2015年末の日韓合意で最終的不可逆的に解決した」と繰り返すだけで、政府間の取り決めでも埒外に置かれたままの中で、被害者たちが「最後の手段」として自国内での裁判になったということを、私たちはまず知らなければならない。

 1991年の金学順さんの証言から30年。多くの被害者が、尊厳の回復を求めて闘ってきた。この先二度と自分たちのような被害者を出したくないと闘ってきた。第1次訴訟でも被害者原告12人中7人が亡くなり、今回の第2次訴訟でも10人のうち存命している被害者は4人である。彼女たちの訴えを早期に実現するため、連帯する行動が求められている。

(浅田洋二)