
関生弾圧を社会に問う、シリーズ本が旬報社から4月出された。裁判や労働委員会に提出された研究者の鑑定 意見書や判決批判などをもとに、関西生コン事件とは何かを浮き彫りにする。
熊沢誠さん(甲南大学名誉教授)の「まともな労働組合の受難 −全日本建設運輸連帯労働組合関 生支部刑事訴追裁判鑑定意見書」や、宮里邦雄さん(弁護士/元日本労働弁護団会長)の 「大阪ストライキ事件判決批判 −産業別労働組合についての無知・無理解」 などを収める。戦後労働組合弾圧史上最大の「関西生コン事件」がはじまって4年。昨年大阪・京都地裁は重罪の不当判決を出し、3月30日には連帯ユニオン関生支部武建一委員長への8年の求刑という暴挙に検察は走った。労働組合への「拷問・扼殺」といえる、7月13日にその判決も向え、労働運動を主語にして言えばあり方をかけた闘いが問われている。労働法学者の怒りと断罪、労働運動のあり方への真摯な提言を学び、闘いの武器としたい。(数)