
1980年代の新自由主義改革以降、民営化路線を歩んできた欧州の水道事業。しかしずさんな管理や財務の問題にスポットがあたり、再び、水道を公営化に戻そうという大きな流れが市民運動を起点に始まっている。欧州の左派ポピュリズムのうねりの中核は、実は「水道の再公営化」を求める権利運動だった。こうした水への権利運動から学び、各自治体において民営化をストップさせるにはどうすればいいのか。欧州・民主主義の最前線に立つ著者が、そのためのカギを明かす。
『水道、再び公営化!
欧州・水の闘いから日本が学ぶこと』
岸本聡子・著集英社新書
(2020 年)本体820 円+税