「繰り返し怒声、ゴンチャロフ社員自殺 会社と遺族が和解」(朝日新聞デジタル7月2日)

 洋菓子メーカー「ゴンチャロフ製菓」(本社・神戸市灘区)の男性社員(当時20)が、16年に自殺したことをめぐり、同社が上司のパワハラ、長時間労働との因果関係を認め、遺族側と和解した。和解は6月11日付。前田颯人(はやと)さん。7月2日に会見を開いた母親の和美さんと弁護士によると、安全配慮義務違反を会社が認め、損害賠償金を支払うという。前田さんは高校卒業後の14年4月に正社員として入社し、ゼリーやチョコレートの製造を担当。だが、翌15年10月ごろ、不良品をめぐり上司から「お前、牛のエサ作っとんか」などと繰り返し怒鳴られた。時間外労働が100時間を超え、うつ病を発症。16年6月に命を絶った。西宮労働基準監督署は18年、労災認定したが、同社は「過重労働やパワハラがあった認識はない」とコメントしていた。しかし、一転して今年6月、社長が遺族に直接謝罪したという。

▼母親の言葉

 母親の和美さんの言葉は重たい。「5年もの歳月を要したが、颯人の尊厳をやっと守ることができた」「命や時間は二度と戻らない。今生きている人たちは被害者や加害者になることのないよう精いっぱい生きてほしい」。ゴンチャロフの光葉正博社長は「コンプライアンスを高め、長時間労働縮減に」と。しかし、関生事件では、労働組合のコンプライアンス活動が犯罪にされている。企業のパワハラと労災を明確な刑事罰にすべきだ。

 神戸で労働組合に関わった人にとって、この事件は忘れられない。神戸では誰でも知っている会社だ。チョコの味にも魅了されてきた。それがこの労働環境だったとは。怒りと反省で一杯だ。労組によって街宣やビラ撒きがおこなわれた。なぜ、解決までに5年か!弩。遺族の訴えに運動の省を深めたい。なぜかと。

(7月3日 狐火)