大阪市教育委員会は20日、市立木川南小学校の久保敬校長を文書訓告とした。

 大阪市立小中学校が4〜5月の緊急事態宣言下に実施したオンライン学習をめぐり「学校現場が混乱した」などと指摘した提言が、地方公務員法の信用失墜行為に当たるとして文書訓告を出した。市教委は処分理由について、他校の状況を把握せず、独自の意見に基づいて市全体の学校現場が混乱していると断言したことで市教委の対応に懸念を生じさせたと説明。さらにSNSで拡散されたことが信用失墜行為に当たるとした。松井市長が久保校長の提言書に、「方向性が合わないなら組織を去るべきだ」といったことから保護者や市民から「処分させるな」の声が上がっていた。これに松井市長は「処分するとは一言も言っていない」と話していた。

 当時、多くの学校でネット環境が整っていなかったため、満足に実施できなかったという教員や保護者の声がたくさん上がっていた。提言を巡っては、市立港中学校の名田正広校長が7月、教職員や保護者ら計255人の意見をまとめ、久保校長を処分しないように求め意見書を提出している。保護者らでつくる市民団体や、弁護士らでつくる団体なども同様の申し入れをしていた。

 市教委は、市内の学校を調査したのか。久保校長の声が、他校の状況とどのように違うのかを調査して判断するべきだ。松井市長や市教委がすべきことは、子どもたちが安全・安心な学校生活を送れるように、教育環境を整えることのはず。権力を振りかざして批判を排除する処分は許されない。(佐野裕子)