
コロナ禍に苦しむ沖縄ですが、大浦湾の軟弱地盤にかかわる設計変更を申請した防衛局が、回答を迫っています。回答しなければ「県の不作為」として国が代執行するという脅しがかけられます。
こんなにコロナが蔓延している時期に、つまらぬことで県に負担をかけるなと思うのですが、それが国の思うツボなのかもしれません。
知事は、設計変更の不承認を行います。それを受け、その週の金曜日、全国いっせいに抗議行動を起こそうと、オール沖縄が提起しています。わが読谷でも、午後6時、国道交差点でスタンディングをすることに決めました。東京に知人からも、不承認から金曜日まで連日、抗議行動をすると連絡がありました。大浦湾の埋め立ての帰趨は、辺野古の大きな山場となります。「勝つ方法は、あきらめないこと」。
▽海水温上昇の影響
話を変えます。この夏、九州、本州の各地で線状降水帯が発生し、豪雨で被害が発生しました。被災された方々にお見舞い申し上げます。この大雨の原因は、南の暖かい太平洋高気圧と寒気を伴うオホーツク海の高気圧がぶつかる所に前線が出来ているため、と聞きます。夏の時期、南の高気圧の緯度が上がりすぎではないの?台風8号の宮城県上陸(7月28日)のとき。太平洋高気圧がかなり上の位置にあり、進路の海域が27度以上あったということです。陸上はもとより海水までも高温にさらされているのです。
沖縄は亜熱帯の気候に属しますから、夏場は30度くらいに上昇していました。しかし、近年は32度まであがり、それ以上となる日もあります。ところが、本土はそれよりも高温を記録するようになりました。沖縄へ避暑というシリアスな笑い話も出ていました。でも、さすが北海道で39度近くまで上昇するとなると、笑い話ではすまなくなってきます。
温暖化の速度が速い。西日本へ線状降水帯の長期来襲は、数10年に一度の災害と言われましたが、もう数年に1回という表現が適当になり、やがて毎年という時期が来るのではないでしょうか。
世界に目を向けても、すごいことになっています。時々チェックしていますが、8月の上旬だけでも、「グリーンランド氷床、熱波で大規模融解」「トルコで大規模な山火事相次ぐ。地中海の観光地にも影響」「トルコ山火事、過去最悪と大統領。発電所にも拡大」「カリフォルニア州史上3番目…大規模山火事」「世界最大のペンギン絶滅の危機。気候変動で繁殖地氷解—南極」「国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)。『地球の平均気温は3年前の予測よりも10年早い30年ごろに、産業革命前と比較して1・5度上昇する』と最新報告書を発表」。拾うのが追いつきません。私が言いたいことは、「辺野古の海を埋め立てている場合じゃねーよ」です。海の炭酸ガス吸収力を削ぐことが温暖化を招き、さらに出来上がった基地からは、航空機の排気ガス、機体洗浄液が大気、海を汚し温暖化を加速させることとなります。
現在はおしりに火が付いた状態のはずです。(冨樫 守)