奴隷労働 外国人技能実習生実態 明るみに(厚労省報告)
厚生労働省が8月27日に衝撃的な報告を公表した。全国の労働局や労働基準監督署が、2020年に外国人技能実習生の実習実施者に対して行った監督指導や送検等の状況である。労働基準関係法令違反が認められた実習実施者は、監督指導を実施した8124事業場のうち5752事業場(70・88%)。主な違反事項は、使用する機械等の安全基準(24・3%)、労働時間(15・7%)、割増賃金の支払(15・5%)など。重大・悪質な労働基準関係法令違反により送検されたのは32件。命を脅かす危険な業務を実習生に。この現実への反省も人権意識も無い報告に弩!
実に70%超える法違反職場。これも「監督指導を実施した」事業場である。それが及んでいない職場、飲食などのサービス業、「隠れて」働かざるをえない多くの外国人労働者もいることを想像すると、事態はさらに深刻となっている。「新自由主義—略奪による蓄積」(ハーヴェー)のニッポンのもう一つの現場の生ななましい姿。
私たちのとなりで働いている仲間の現実に、労働運動の在り様が日々問い直される。再生とはここから……省!
(9月6日狐火)