さようなら原発1000人集会で田中優子・法政大名誉教授、松下照幸・美浜町町議らが「原発のない明日をつくる!」と話した(12月26日、伊丹市内)。

 田中優子さんは江戸社会の研究者、「江戸は、大航海時代から当時のグローバリゼーションに対応した時代にあった。周辺諸国やヨーロッパとの通商を行ない、270年もの間、内戦も国外戦争も回避。循環システムを整備し人糞、草肥、泥肥、ごみ塵芥、油粕、干にしん・鰯、捨てるものなし、すべてを肥やしに。しかも買い取り。灯油、ろうそくの使い回し。衣類も洗い張り、仕立て直し。職人による物づくり。江戸時代に原発はなかったが、豊かな生産、経済と持続可能社会を作っていた。経済とは経世済民、一部が儲けることではない」と、原発がない社会の展望を話した。

 松下照幸さんは、「美浜1、2号機は廃炉が決まり解体作業中だが、使用済み燃料、高レベル廃棄物等の保管は未解決。3号機は21年10月に停止、22年10月運転再開が画策されている。建設計画の60年代後半ころ、負の側面は語られなかった。都市の人たちは、なんで危険なものを引き受けたのという目線。チェルノブイリの大事故でようやく連携が始まった。避難計画はほぼ無理。むしろ関西圏の人は自身の避難を考えて。福島事故は大衝撃だった。そして誰も責任をとらない。立地地域だけでは止められない。消費者は選択できる。関電電気の利用をやめてほしい」と訴えた。