7日、大阪府と大阪市は人工島・夢洲(大阪市此花区)に誘致を予定しているカジノの建設計画案について、初の住民説明会を大阪市内で開いた。参加した80人の住民の中から、カジノ建設に対するきびしい質問が相次いだ。「夢洲の土壌改良費790億円を大阪市が負担することになっているのが、そのリスクをどう考えるのか」「ギャンブル依存症の対策をして完全に防げるのか」「依存症が増えることを認めるのか」「住民の合意がない」など切実な質問に納得のいく回答はなかった。

 前日の6日、大阪市内で開かれた集会で、大阪・市民交流会の石田冨美枝さんは「2月大阪市議会、府議会のカジノ誘致決議をストップさせよう」と次のように訴えた。

 

▽韓国・江原の失敗

 カジノ業者のMGMは年間7・5兆円の売り上げを計画している。年間550万人が来阪し、カジノで140万円を使うことを想定している。550万人といえば、大阪市の人口の2倍だ。

 韓国で唯一、韓国人も入ることができるカジノリゾート・江原ランド(韓国江原道旌善郡)によって、地元の町はどうなったか。地場産業がなくなり、失業者が増加した。風俗店が立ち並び、サラ金や質屋が増えた。質草に取られた車が放置され、路上生活者が増えた。町の治安が悪化し、自殺率は韓国1位に。ついに小学校が隣町に移転し、子どもを育てられない町になった。15万人いた人口はいまや3万人。わずか20年のことだ。

▽依存症、貧困、犯罪

 カジノは必ずギャンブル依存症になる人を生む。大阪府市のIR推進局も、カジノと過重債務、貧困、自殺、虐待、犯罪との密接な関連を認めている。

 一昨年5月、賭け麻雀で訓告処分を受けて辞任した黒川検事長のように、公務員の賭博行為はわずかの賭け金でも処分される。その一方で、国は法律を勝手に作ってカジノを合法化しているのだ。 カジノは宝くじと同じではない。宝くじで全財産を失くしたという話は聞かない。カジノは一晩で全財産を失う。

 カジノ業者との契約は35年間。途中で解約すると何千万円もの違約金が必要となる。2月10日から大阪市会が、同24日から大阪府議会が始まる。ここで、カジノ誘致決議をあげようとしている。市民の抗議の声を電話や署名で議会に届けよう。(池内潤子)

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