大阪市の夢洲に誘致予定のカジノ(IR)の問題点を明らかにする学習会が、2月12日、大阪市内で開かれた。主催は新聞うずみ火。講師の桜田照雄さん(阪南大学教授)は次のように話した。

カジノは衰退産業

維新の看板政策は2つだけ。カジノと大阪都構想だ。橋下は知事時代からカジノ誘致に奔走していた。都構想がつぶれたので、残ったのはカジノだけになった。国への申請期限(4月28日)が迫っているので、躍起になっている。だが、やればやるほどボロが出ている。
夢洲にできるのは6400台のスロットマシンなどを有する巨大ゲームセンターだ。来場客の約7割を日本人客と想定している。だがカジノはラスベガスでも衰退しており、「土壌汚染」の夢洲に富裕層が来るとは思えない。建設予定のホテルにVIPルームは10室しかない。
6400台のゲーム機ができるのは10年後。その頃には6Gや7Gを利用したバーチャルリアリティの機械になっているかもしれない。ゲームに夢中になっている子どもたちが大人になるころだ。子どもたちの将来が危うい。
カジノができるとマネーロンダリングが可能になる。専門家による議論が全然行われていない。また、カジノなど社会に悪影響を与える事業への投融資は止めようという国際的な合意(社会責任原則)がある。三菱UFJFGと三井住友FGは、国連責任銀行原則に署名をしていながら融資を決めた。
夢洲の造成費用は6000億円を超え、35年間の賃貸契約から得られるのは1000億円弱。残りの5000億円を売却予定面積で回収しようとしても、土壌汚染のため予定地の資産価値は10分の1に。結局回収できずに市民負担になるのは目に見えている。
大阪市は19年に夢洲の一部を工業地・準工業地から商業地域に変更したが、市の知見や情報を明らかにして審議したのか。手続きに正当性はあるのか。おおいに疑問だ。「カジノありき」の申請を国は認めるべきではない。商業地域変更の正当性を追及し、銀行のカジノ融資を許さないという世論をまき起こそう。