
1月27日、東京電力を相手取り、子どもの甲状腺がん裁判が提訴された(写真上)。福島第一原発事故当時、子どもだった原告6人が11年経って声をあげることができた。
3月2日、原告・弁護団がオンラインで「原告がいま、話したいこと。伝えたい思い」を配信した。
原因は原発事故
井戸謙一弁護士
原告は事故当時、6歳から16歳。全員が甲状腺がんにかかり、手術を受けた。小児甲状腺がんは珍しく、100万人中1〜2人。ところが福島県で分かっているだけで293人。原発事故が原因と考えるのが普通だ。それを裁判で明らかにする。支援をお願いしたい。
6人の勇気に応える
河合弘之弁護士
「今頃6人で提訴して裁判になるのか」という質問を受けた。財産的被害の訴訟はあるが、健康被害訴訟はない。福島では風評被害になると押さえつけられている。6人の勇気に応えたい。
「悔やまれてならない」と
大河陽子弁護士
原告の祖母が、「孫が甲状腺がんと聞いたとき、自分の被ばく対策が間違っていたのかと思った」と話した。「最初のときも後悔したが、再発のときはもっと後悔した。もっと離れていればよかったのか、もっと空気を吸わないようにすればよかったのか」と。