オミクロン株の重症化予防に、歯磨きが有効という。この株は、免疫暴走(サイコカインストーム)によるウイルス性肺炎になりにくい▼一方、誤嚥性肺炎による重症者が急増している。統計では、オミクロン株で死亡した人の90%以上が70歳以上だ。おもに、喉と鼻のあたりで増殖し激しい炎症をひき起こし、誤嚥を起こしやすい▼誤嚥により肺炎になるのは、肺に雑菌が入るからだ。口の中がある程度衛生的なら、誤嚥しても肺炎になりにくい。高齢者の場合、唾液の分泌が減りやすく、知らないうちに口の中に雑菌が増えてしまうケースが多い。歯磨きなど口腔(こうくう)ケアが大事なのは、そのため▼介護の現場では、これまで歯磨き等は、どちらかというと食事介助や入浴介助、排泄介助に比べ、あまり重視されてこなかったが、今やコロナ対策の重要項目になった▼私は介護現場でスタッフに説明、説得し利用者さんがコロナ感染しないよう、仮に感染しても重症化しないように留意している。(柳)