沖縄は、もう10日ほど前から雲がかかったり、小雨がぱらついたり。梅雨のはしりの天候です。梅雨入り宣言をしてもよいのではと思っています。
安和琉球セメント入口でダンプ搬入を阻止する行動の帰り、山際を通るのですが4月初めからぽつり、ぽつりとテッポウ百合の花が咲いていました。気象庁のテッポウ百合の開花前線は、昨年より21日早く、年平均では11日早いということです。
気温は、最近は夏日を越え30度以上の真夏日を記録しています。温暖化が進行しているのでしょうか。世界に目を向けると、4月18日には「南アフリカで洪水、死者400人超、4000戸全壊」と共同通信が伝えていました。
東アフリカ地区は、洪水と干ばつの繰り返しで小麦が獲れなくなり、ロシア、ウクライナからの輸入で賄っているが、この戦争で価格が高騰し飢餓に喘いでいるとのこと(KWP—NEWS)。
ロシア軍のウクライナ侵略は2月24日からでした。本来は、まだ雪が降り積もっている地域なのですが、温暖化のため雪解けが早まり、戦車はぬかるみを避け道路に一列になり、ウクライナの首都、キーフに攻め入りました。そこをウクライナ兵に狙い撃ちされました。多大な被害を被りロシア軍がキーフ付近から撤退した要因の一つです。温暖化が、戦争に影響しているのです。
環境団体グリーンピースの発表では、シベリアで歴代最大級の山火事が広がっているが、ウクライナへの侵攻でロシア軍が大量に動員され、鎮火作業が効果的に行えず被害が増えているとのこと。(『コリア・エコノミクス』4月25日)
この山火事をほっとくわけにはいきません。世界中に悪い影響を与えてしまいます。CO2の排出多量で温暖化促進ばかりか、永久凍土から解き放たれた炭疽病などの細菌や未知のウイルスが世界中に広まる可能性があります。
ロシア、ウクライナに行ったグテーレス国連事務総長は4月22日、危機感を表しました。「私たちは、パリで合意された1・5度の上限の2倍を超える地球温暖化への道を進んでいます。一部の政府首脳やビジネスリーダーは言行が一致していません。簡単に言えば、嘘をついているのです。結果は破滅的です。これは、気候緊急事態なのです。気候科学者たちは、連鎖的で不可逆的な気候への影響につながり得る転換点に、すでに危険なほどに近づいていると警告します」。
この声明の背後に、科学者たちの「反乱」がありました。4月6日、アメリカ・ロサンゼルスでは4人の科学者たちが手首を、他の銀行よりも化石燃料に投資してきたチェース銀行の扉につなぎました。ワシントンDCでは、土壌科学者らがホワイトハウスのフェンスに自分の体を縛り付け、気候変動対策を取るよう求めました。もちろん、科学者たちは逮捕されました。
さらに4月13日、25人の科学者たちがロンドンのビジネス・エネルギー産業戦略省の窓に学術論文や自分の手を貼り付けて抗議しました。これらの抗議活動を開催したのは、科学者と活動家たちによる国際団体「サイエンティスト・レベリオン(科学者の反乱)」です。「私たちは無視をされ続けてきた」という叫びです。(『ハフポスト』日本版4月18日)
戦争の砲撃音にかき消されてしまいましたが、科学者たちの必死の訴えがあったのです。事務総長はプーチンに「戦争などやっている暇があるのか」と一喝してもよかったのです。戦争ほど温暖化を加速させるものはない。直ちに戦争を止めなければならない。
軍事基地のため、辺野古の海を埋め立てる愚かなことをしてはなりません。 (富樫 守)