日本維新の会がらみの不祥事が止まらない。10日発売の「フライデー」から二つの記事。一つは、参院選の立候補予定者について「顔で選んでくれれば」と女性差別発言をした石井章参議院議員(65)。地元の茨城県では、秘書が「もち」や「れんこん」を持って有権者宅を回っていた。後援会関係者は、「『石井章事務所から来ました』とあいさつし、石井議員のカレンダーを一緒に渡すこともある」という。れっきとした公選法違反だ。
 もうひとつは、約1年前に殺人未遂容疑で逮捕された元秘書の男性(30代)を、今春から党広報担当職員として雇用している件。男性は梅村みずほ参院議員の公設第1秘書だった昨年4月、大阪府堺市の路上で知人男性に乗用車で衝突した上、車を降りて顔面を殴打するなどして、殺人未遂容疑で逮捕。公設秘書も解任。その後起訴猶予となっていた。男性の父親は大物府議で、松井一郎大阪市長も頭が上がらない存在。そのしがらみで採用したようだ。
 このほか馬場伸幸衆院議員が代表を務める政党支部の政治資金収支報告書と政党交付金使途等報告書の記載金額が矛盾していることが明らかに。専門家は「順法精神がない。虚偽記載に当る」と指摘している。
極め付けは、昨年末、大阪府・市の特別顧問に就任させた元首相補佐官・和泉洋人氏(69)が大阪カジノに出資している大和ハウス工業とアドバイザリー契約(推定月100万)していた件だ。和泉氏は他にも複数のカジノ出資企業と同契約を結んでいるようだ。しがらみ、利権にまみれ、順法精神も希薄。こんな「看板に偽りだらけ」の政党はまともではない。    (恭)