
フィールドワーク(今秋9月ころ)準備のため、ウトロ平和祈念館(写真左)に行ってきました。新快速で京都まで行き近鉄に乗換え、伊勢田駅で降りました。
団体見学が続々
祈念館に着くと、ホールで館長さんから団体の人たちへのあいさつが始まっていました。スタッフの方から「よかったら、いっしょに聞いてください」と椅子をすすめられました。館長さんは、「先に到着したグループが2階、3階の展示室に入っています。その間に、お話をお聞きください」とのこと。10時開館、10時15分に到着したのに館内は渋滞状態。これまでウトロ地区の訪問者は年間千人くらいでしたが、ウトロ平和祈念館ができてからは月に千人になったということでした。この日は日曜日でしたが開館と同時に10人以上のグループが3組同時に入館していました。
館長のお話の後、受付の方から、「これからフィールドワークのグループが出発するので、放火事件の現場も見て回れますよ」とのこと。事件現場は住宅地域のなかにあるため、地元のみなさんの迷惑にならないよう祈念館スタッフの同行が必要です。この日は参加できませんでしたが、秋にはぜひ訪問企画を実施したいと思います。
祈念館を見て回り、ウトロの人たちの生活とたたかいの一端にふれ、館長さんの「ウトロの人たちは不法占拠などしていない」というお話に納得できました。在日一世のみなさんがウトロにたどりつくまでの歴史を知り、日本帝国主義の植民地支配のあくどさを再認識しました。
ヘイト犯罪を許さない
このウトロ放火事件は、名古屋市の韓国民団愛知県地方本部放火事件と連なる連続放火事件であり、ヘイト犯罪そのものです。にもかかわらず検察は、「人種差別」「韓国人への悪感情」「歴史的に重大な放火事件」ではなく、「非現住建造物等放火」と起訴内容を大幅にトーンダウンし、早々に京都拘置所での接見禁止を解除しています。「放火をしてもヘイト犯罪ではない」という反動的な判決が懸念されます。
ウトロの真実を
この放火事件の有本被告をはじめとしたヘイト勢力の目的が、「侵略と差別の歴史の抹殺」にある以上、ウトロの真実を知り、それをひろげることが回答だと考えます。
ウトロ記念館見学、フィールドワークを9月〜10月に企画中。ご参加ください。
(小柳太郎)
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