元総理の事件後のテレビ、新聞を見ながら辟易とした。マスメディアの堕落が言われ久しいが、どこまで続く崩壊か。日ごろ硬派? 論客も形無し。ネットニュースに、まだしも真っ当な批判が見られた▼功を言うなら、罪を問え。「私が立法府の長だ」や、嘘だらけの答弁ならぬ開き直り、すり替え。モリカケサクラ、他国の戦争に参加する集団的自衛権、安保法制の強行、格差社会を推進したアベノミクス、民主主義も暮らしも壊した張本人ではないか▼たまたま、時代小説の名手、藤沢周平のエッセイを読んだ。「1938年、漢口が陥落したとき。昼は旗、夜は提灯行列が続き、万歳の声が止まなかった。和平の機会が遠のいたことに、参謀本部は沈んでいた。火付け役の軍部も、もはや止め得ないものだった」という▼遡る1910年、日本が「韓国併合詔書」を公布、朝鮮を植民地化した。「地図の上 朝鮮国に黒々と 墨を塗りつつ秋風を聞く」。啄木は一人、時代の流れに異議を歌った。(根)