高東征二さん=9月14日、広島市

「黒い雨」被爆

伊方原発の運転差止めを求める広島訴訟、第29回口頭弁論が広島地裁で行なわれた(9月14日)。
弁護側からは「立証責任について」準備書面が提出された。原告意見陳述に立った高東征二さん(「黒い雨」被爆者)は、「伊方3号機が運転を続けている。事故が起こったらどうなるか。さえぎるものもない瀬戸内海。放出された放射能は100キロしか離れていない広島にも確実に届き、内部被曝に晒される。黒い雨、福島事故被害と同じ。絶対に阻止しなくては。まず運転を止める。私が原告となった理由だ」と述べた。
記者会見・報告会では高東さん意見陳述の内容が紹介され、弁護団による前回準備書面の一部解説があった。
青森からズーム参加した「高レベル放射性廃棄物の最終処分場としない条例制定を求める県民の会」共同代表、「核燃サイクル阻止1万人訴訟」原告団代表・弁護団長でもある浅石紘爾さんから、請願署名運動の現状などが報告された。
広島・三原市の本郷産廃処分場建設に反対する岡田和樹さん、川田龍平・参院議員からも連帯、共闘のあいさつ。NHK広島が開廷前を撮影し、経過を放映した。次回期日は12月14日。

15日 伊方岩国訴訟

山口地裁(岩国支部)で伊方原発運転差止訴訟の弁論が開かれた。弁護側から準備書面「火山事象に対する安全の欠如~」の補足説明がスライド映写しながら行なわれた(9月15日)。
「伊方原発をとめる山口裁判の会」の報告会では、準備書面の説明、質問などの後、「上関原発に反対する祝島島民の会に対する妨害予防請求の調停が中国電力によって申し立てられた」と報告があり、参加者から怒りの声があがった。5日、調停は不成立で終了した。    (江田 宏)