
今年2月と8月、アフガニスタンで取材を行ったジャーリストの西谷文和さんが10月8日、タリバーン政権下の人びとの生活や日本のメディアの危機について語った(滋賀県大津市/多賀信介)。
腐敗がなくなった
アフガニスタンでは、タリバーン政権下で国際人道支援がほぼストップし、経済がかつてなく厳しい状況にある。たしかに、カブール市内では、病院の食事なども良くなっている。これは、ガニ大統領の前政権の下で行われていた人道支援の中抜きなどの腐敗が、タリバーン政権になってなくなったからだ。
アメリカは20年間で90万人を殺したが、中村哲さんの用水路は65万人の命を救った。100か0かではない。AかBかではなく、Cがある。プーチンは悪いが、ゼレンスキーも市民の逃げる権利を奪っている。私の情報は、関西では報道されるが、東京では絶対に報道されない。メディアの劣化は進んでいる。
フタが取れた
しかし、安倍が死んで少しマシになった。戦争は宣伝で起こされる。メディアによる情報コントロールを見破る力が必要である。パンドラの箱と言うが、ギリシャ神話では壺だった。この壺の栓、統一教会の栓がとれて、安倍のフタがとれた。このフタは中村格(いたる、警察庁長官・当時)であり、黒川弘務(東京高検検事長・当時)であり、電通であり、維新であった。東京オリンピックはパソナが中抜きしていた。仕切るのを嫌がっていた高橋治之(東京オリ・パラ組織委員会理事、元電通専務、受託収賄で逮捕・起訴)に、安倍が直接電話して「絶対に大丈夫」と言って引き受けさせた。黒川や中村がいたからだ。東京オリンピックを引き寄せるために嘉納治五郎財団にマネーロンダリングをさせた。この代表理事が森喜朗で、この金を差配していたのが電通の高橋で、公然の秘密が安倍のフタがとれて報道されてきた。
05年から06年の統一教会への踏み込み(公安調査庁が報告書で「特異集団」と位置づけ)を止めたのは安倍で、12年から、統一教会は自民党に集団入党して安倍を助けた。統一教会は、「6度の選挙で誠意を示した」と言っている。
これからは、「新自由主義か、コモンの再生か」であり、「TAX the RICH」である。