キャンプシュワブ・ゲート前の座り込み抗議行動(2020年2月20日)

関西で辺野古新基地建設に反対する街頭行動に参加していた学生の「うみ」さん。現在は名護市辺野古で活動中の「うみ」さんから、10月22日に届いた手紙を紹介します。

事実はネットよりも奇なり。だがソーシャルメディアによって拡散された情報によって、ゆがんだ流れが形成されていないか。沖縄への差別が、分断が助長、強化されていないか。
ネットの流れも、現実における軍事強化の流れも、それぞれ別に考える問題ではなく、わたし/たちの危機の別の面におもえる。ここでは何百年も、何度も、土地から人間が引っこ抜かれた。
ことばが消され、文化も変えられ、自然を破壊され、いのちを奪われても、ひとびとは抗いながら、生きた。わたし/たちはどのように生きようか。歯止めがきかないほどに加速化された世界に、根を張りつづける生活の中、わたし/たちを形成するひとつひとつの思考や行動が空疎になっていないか。
土地や自然とのつながりを失いつつあるなか、わたし/たちの指先も加速化する人間の「引っこ抜き」に加担してはいないだろうか。
暴力的なほどに加速する「引っこ抜き」を少しでも遅らせたい。簡単には引っこ抜かれないような、できるだけ深い根を、ここから、ここで、根付かせていきたい。ここにすわりこもうとおもう。
きもちだけでちからを保ちつづけるのはむずかしい。知らないことももっとたくさん吸収したい。わかりたい。あなたの意見をききたい。ユンタクしたい。だから、わたしは、わたしらしく、穏やかにわらっていようとおもった。