関西合同労組の春闘討論集会が開かれた(1月29日、尼崎市、写真上)。
佐々木伸良委員長は、「ウクライナ戦争の泥沼化と41年ぶりの物価高騰(4%)と賃金の3・8%減で、低所得者ほど打撃を受けている。生きるか死ぬかの瀬戸際での春闘だ」「世界100カ国が減税措置を取っているのに、日本政府は5年43兆円の大軍拡で1兆円増税方針を出した。大企業の内部留保516兆円に課税し、中小企業と労働者の賃金に回せと要求し、ストを背景に大幅賃上げを実現しよう」「関生コン支部弾圧を跳ね返し、街角に見えるユニオンの存在感を示す23春闘を闘おう」と提起した。
春闘資料の説明、スローガン、スケジュール提起に続き分会からの報告。摂津清運から「反社勢力排除規程」に対し、労働3権・労働委員会協定等の遵守を約束させたこと、大豊運輸倉庫から特別手当の不支給差別で裁判闘争に入ったこと、レモジャパンから高齢者雇用継続者の10万円一時金および1月からインフレ手当1万円支給を勝ち取ったこと。滋賀京都支部から最低賃金の再改定申し入れの取り組みなどの報告があった。
第2部では、ひょうごユニオン岡本進委員長から「ユニオンの過去・現在、そして未来は」と題する講演があった。岡崎さんは、全逓労働組合の活動から個人加盟ユニオンの委員長を引き受ける過程の苦労を話し、95年の阪神大震災や08年リーマンショック時の労働相談フル回転、「働く人の労働相談室(NPO)」や労働安全センターの立ち上げや、地区労とのタイアップなど。そして、いまの局面をつき破っていくには、職場・地域からの大衆運動をどう作っていくかだと話した。われわれユニオンが声を上げるのをやめたら、またどんなひどいことになるか。「戦争は廊下の向こうに立っている」「声を上げ続けよう」と訴えた。
NPO法人立ち上げのメリットについて質問があり、多くのユニオンや大阪労働者弁護団、大学や労働局・行政、外国人問題の専門家たちとの連携の厚さに驚いた。
このあと牧志徳さんと息子さんの島唄と語り。ハブに噛まれない方法は、出会ったら「ハブアナイスディ」と、ユーモアたっぷりの話や梅田地下で反戦歌を唄っていたこともあると。「芭蕉布」「安里屋ユンタ」を一緒に唄った。     (石田)