市東孝雄さん=2023年2月19日、産直の会総会で

親父が亡くなった後、萩原進さん(当時の産直の会代表・13年12月急逝)が「強制収用はもうできない。ここで一緒に産直をやろう」と誘ってくれました。私も強制収用のような暴力沙汰はもうないんだと思って、仕事を辞めて農業を継ぎました。ところが03年、空港会社が突然「地主だ」、と明け渡しを迫ってきたのです。仕事にも慣れて有機農業の楽しさや生きがいを感じられるようになった頃です。ここで農業をやりたい私と、金を出すから出ていけという空港会社では話にならず、裁判が15年続きました。一番許せないのは、親父に内緒で畑を買い取っていながら、地代を元の地主に受け取らせてきたことと、文書の偽造です。裁判所の判決がどうであろうと、ここまで来たからには、正々堂々と明るく楽しく信念を貫きます。産直も続けます。ご支援下さい。(2月19日)