福井県高浜町の関西電力高浜原発、手前右が3号機、左が4号機

3月21日から4月2日にかけて、関電本店から高浜原発までの230キロをリレーでつなぐ「リレーデモ」が行われた。初日の21日、関電本店前で開かれた関電包囲大集会では原発立地の福井県美浜町と高浜町の住民のメッセージが紹介された。
釜ヶ崎日雇い労働組合副委員長の三浦俊一さんは、2004年8月9日に起きた美浜原発事故に触れ、原発を直ちに止めろと訴えた。
この事故では、美浜原発の第2次冷却水の配管が破裂して5人が死亡、6人が重症を負った。事故報告書は経営陣と現場のコミュニケーション不足、人員不足が原因と指摘。「28年間安全点検をしていなかった箇所が破壊された」とまるで他人事だ。04年以来繰り返し事故は起きている。
労働者の高齢化が進み、熟練者の減少が止まらない。その分を派遣で穴埋めしようとしているが、これでは事故を止めることはできない。「原発を止めて人びとの安全を守れ」と訴えた。
集会後、リレーデモが出発した。 (池内潤子)