大浦湾側のK9護岸で工事に抗議するカヌー隊(4月25日、名護市)

4月25日、午前9時30分。名護市瀬嵩(せだけ)の浜からカヌー36艇が工事現場「K9」護岸に向かって漕ぎ出した。沖で待機していた「平和丸」などの抗議船7隻と合流し、進む。カヌー隊は、立ち入り禁止区域に並べられたフロート、杭にバンダナをくくりつけ、横断幕、パネルを持って抗議する。横断幕には「辺野古基地 NO WAR」「サンゴを守れ」と大書きされ、パネルには「沖縄の未来は沖縄が決める」「新基地反対」と書かれている。
海上保安庁がフロート内にGB(警備ボート船)22隻で警戒し、防衛省は船上から警告を発していた。「海上集会」が始まり、「戦争に反対する」「民主主義、民意を取り戻す」などとアピールが続く。「美ら海を守れ」「戦争をしてはならない」と、それぞれ自らの思いを述べる。シュプレヒコールをくり返し、抗議の意志を示した。
午前中の工事がストップしたことを確認し、2時間余りの行動を終えた。この日の海上アピール行動には、65人が参加した。カヌーで大浦湾に向かう途中、ウミガメを見た。この豊かな海を守らねばと思いを新たにした。
本部港塩川地区では大型ダンプの前をゆっくり歩く「牛歩」抗議行動が取り組まれている。沖縄県は、2月17日に「港湾施設の機能を妨げる行為」を禁止する県港湾管理条例に該当するとして警告の看板を設置した。市民団体は4月24日、沖縄県庁1階ロビーで市民80人が集会を開き、県側と面談、「看板を撤去する」との回答を引き出した。一歩前進した。
今回の行動に参加し、沖縄現地と本土での行動が交流していくことの大切を痛感した。二度と沖縄戦を繰り返してはならない。
(高崎庄二/辺野古ぶるーHYOGO)