猿田佐世さん=5月3日、大阪市北区

憲法記念日の5月3日、大阪市北区の扇町公園で開かれた憲法集会では、弁護士で新外交イニシアティブ代表の猿田佐世さん(写真上)がメインスピーカーとして登壇。猿田さんは昨年12月の安保3文書改定で、日本が「敵基地攻撃能力」を保有することについて、「日本が攻撃されていないのに、米国を攻撃している国にミサイルを撃ち込んで破壊する。国際法にすら違反する先制攻撃が認められるようになってしまった」と批判、「この大きな変化にたいして、国民が議論し、9条を具体的な形にしていかなければ、9条は本当に死んでしまう」と述べた。また、米国の研究者による過去150年間に起きた戦争の調査では、紛争を抱える二国が軍拡すれば82%が戦争になったが、軍拡しなければ96%が戦争にならなかったことを紹介。「日本が米国の片棒さえ担がなければ、日本はどこの国とも戦争になる可能性はない。米軍に日本の基地を使わせない取り組みが重要だ」と訴えた。最後に日本国憲法が誕生した当時活動していた女性が「自分たちの必死な努力で憲法を手に入れた」と話したことを紹介し、「若い世代につないでいきましょう。この憲法を。私たちの必死な努力で」と呼びかけて、スピーチを締め括った。