
障害者という言葉が差別用語だといわれるようになって久しい。「」をつけて「障害者」としてみたり、害をひらがなにして障がい者としてみても、なんか釈然としない▼インクルーシブ(共生)教育研究所の堀智晴さんのお話を聞いたとき、「これだ!」と思った言葉がある。それは「支援が必要」という言葉。障害者ではなく「支援が必要な人」。これでいいのではないだろうか?▼今、健康に暮らしている人も歳を取れば目や耳が悪くなり、歩行も困難になる。事故や手術で障害が残る人もいる。誰でも障害者になりうるのだ。だから「障害者」「健常者」といって分けずに「支援が必要な人」というのがいいように思う▼「支援が必要な人」が必要な支援を受けられる、そんな国が理想だ▼日本は障害者権利条約を2014年に批准している。そして日本政府の取り組みについて国連の権利委員会から勧告(2022年)が出ている。〝みんな同じ人〟、この考えで勧告を実現してもらいたい。(民)
