
6月11日、大東市民会館キラリエホール(大阪府大東市)で部落解放同盟全国連合会の第32回全国大会が開かれ、2年ぶりに参加した。村上久義委員長が力強く主催者あいさつをおこなった。全体討論では、福岡の狭山再審闘争への取り組みの報告、山口の朝鮮学校との交流や県庁座り込み行動、大阪・荒本の7・17狭山全関西集会の取り組み、奈良・大久保の朝鮮学校との交流と共同闘争、解同本部派を巻き込んだ長野の狭山再審闘争の取り組み、茨城の示現舎糾弾闘争と土浦差別事件との闘い、奈良県連青年部の狭山闘争報告、婦人部大会(茨城)への結集の訴えなど、地域における活動が活発におこなわれていることがよくわかった。とくに、朝鮮学校との交流や解同本部派を巻き込んだ狭山闘争の取り組みが溌溂と報告され注目を集めた。
狭山再審闘争の現状報告では、6月8日の三者協議で事実調べが焦点となり、検察側が11人の鑑定人(とりわけインク鑑定)の「事実調べは必要なし」とする意見書を提出するなど、この夏が決戦であると強調された。袴田再審開始決定の影響力は大きいが、大崎事件では再審請求を棄却する決定が出ており、「次は狭山だ」については簡単ではないとの認識が示された。弁護側の検察批判の意見書が近々出される。両方の意見書が出そろったところで、高裁はいつでも判断できる。次回三者協議は8月初めだ。裁判所は夏休みに入るため、裁判長の判断は秋口にかけてということになるだろう。今の闘いが重要である。袴田事件で裁判所は「警察のねつ造」を認めた。狭山事件では焦点となる「万年筆のねつ造」で勝つチャンスがある。「毎月の要請行動にぜひ参加して欲しい」という訴えに応えたい。
(石田勝啓)
