高浜1号機再稼動に抗議の声をあげる=7月28日、福井県高浜

関西電力は、運転開始から来年で50年となり、現在国内で最も古い高浜原発1号機(福井県)を7月28日、12年ぶりに再稼働した。再稼働に先立つ7月23日、関電本店前で抗議集会が行われた。
オール福井反原発連絡会の林広員さんは、関電の主張する「使用済みMOX燃料のフランスへの搬出(使用済み核燃料の5%)で、中間貯蔵地を示した」とするのは詭弁だと批判。高浜町民を対象にしたアンケート調査では、現在回答があった40通のうち、「関電が約束を守ったと思う」と答えたのは5人だけだった。原発で作業していた地元住民は「40年を超えて使用するようなものは、初めから作っていない」とコメントしていた。
北村栄弁護士は、多くの原発裁判を闘いながら、5年前からは名古屋で日本最古の原発・高浜1号機差し止め訴訟を担っている。「世界は脱原発に向かっている。裁判で原発を止め、志を次の世代に引き継ごう」と訴えた。
集会決議では「『原発推進法』が成立しても、実行させない、老朽原発の運転を認めない闘いを前進させよう」「目に見え、耳に聞こえる闘いを波状的に成功させ、原発のない、人の命と尊厳が大切にされる社会の実現を目指す」とした。
12月3日には年内最大の闘争として「とめよう! 原発依存社会への暴走 1万人集会」が大阪市内で開かれる。(池内潤子)