講演する鈴木エイトさん(23年8月6日)

「旧統一協会が操る日本の政治」。ジャーナリスト鈴木エイトさんの講演を聞いた(8月6日、日本基督教団滋賀地区社会委員会主催、「敗戦記念日を覚え、平和を求める集い」、参加150人)。 鈴木さんは滋賀県・甲賀出身。会場を見わたして「滋賀県でこんなに集まるとは思ってなかった。さすがに大津だ」とひとこと。

政治家の後ろ盾

鈴木さんによれば、統一協会がこんなに力を持ったのは「有力な政治家の後ろ盾があるから」。そのことを『追跡3000日-自民党と統一協会』に書いた。この日も統一協会は、別の場所で鈴木さんを糾弾する集会を開いていた。鈴木さんが統一教会を追及するようになったのは、02年6月、渋谷の駅頭で、ウソで通行人を勧誘する統一協会のメンバーを発見し、勧誘をやめさせようとしたことがはじまりだった。
彼らがどのようにして人をだましていくかを写真などを使って説明した後に、「統一教会は宗教ではなくてカルトだ。カルトは人権の問題だ」と断じた。
「宗教2世」についての質問に鈴木さんは、「私は宗教2世という言い方はしない。(安倍元首相を銃撃した)山上君は破壊的カルトの2世だ。(統一教会は)金や利権のために人をだます集団。もっと悪いのはこれを利用する政治家だ」「メディアが、カルトの非道さとそれを利用する政治家の悪辣さを暴ききれていないことが、山上君の事件を生んだ。その責任は自分をはじめとするメディアにある」と結んだ。(今津悠二)