私たちはいま、漂流しかねない政権を前に「閉塞状態にある野党」とどう向き合うか。日々深まる厳しい暮らしや軍事費倍増などへの危機感の中、その選択と対応に迫られている。22年参院選後のいま、55年体制崩壊以降の政治の変遷も視野に入れながら、私たちが国政選挙に取り組んできた8年間の総括を踏まえ、次へのステップを見出さねばならない。
昨年参院選で近畿では大阪・兵庫両府県で野党議席の確保めざしたが、実らなかった。「立憲野党惨敗」の選挙が続いても、野党共闘への回復の兆しは見えない。そもそも立憲野党の主力である立憲民主党と共産党が野党共闘への執着心を持たず、野党がバラバラのままでは市民と野党の共闘はあり得ない。このままでは残念ながら、2015年以来とにもかくにも継続した「市民と野党の共闘」は、いったん〝店じまい〟するしかないのではないか。

2大政党時代の終焉

私たちが選挙総括の都度触れてきたテーマの一つは、「市民と政党との関係を新たにしていく」ことだった。私たちは立憲野党との連携と共闘をめざすが、単なる「野党の応援団」ではない。市民と野党の共闘を通して政党もその体質を変える、市民と対等に交流・連携する関係性を築く中で政策や候補者選び、選挙戦での連携と協働を模索してきたのである。
今の既存政党が市民、有権者に信頼されるためには、政党と市民の関係のあり方まで抜本改革すること。それなしに既存政党に先はないというべきだろう。
英、仏、独、伊をはじめ激しい政党の盛衰が政権の流動化現象を生み出し、政党のあり方や民主主義のあり方も含めて、新しい政治と社会へ向けた胎動が始まっているのではないか。アメリカでも、トランプに乗っ取られた共和党も、政権基盤の危ういバイデン民主党も土台が揺れ動いており、もはやかつての2大政党時代の面影は消え失せている。

政治と社会の流動

岸田政権の支持率低迷と相次ぐ不祥事などから年内の解散総選挙は遠のき、来年9月末の自民党総裁選後の秋から年末解散・総選挙も取りざたされているが、またしても任期満了選挙の可能性さえ語られている。この間、野党協議が軌道に乗せられない場合には、野党側の候補者調整は〝見切り発車〟になる。言い換えれば、これまで追求してきた「市民と野党の共闘」「野党間の候補者調整、可能な限りの一本化」の可能性は潰えることも視野に入れねばならない。

世界の動きに対応する

世界はウクライナ戦争も含め、新たな「国際秩序と政治体制」のあり方をめぐり大きく動いている。こうした動きに自民党政権が対応できる余地は、内容的にも体質的にも少ない。残念ながら野党も同様である。しかし、世界も日本も政治や社会の流動や崩壊が生まれ、新しい政治、民主主義、社会と市民のあり方への模索も始まっている。私たちのささやかな努力や行動も、そうした視野を踏まえ、次なる一歩をめざしたい。(おわり)