台北市

前号の扇状地にあった「アメリカは平気ではしごを外す」に共鳴。まったくその通りだ。
今年5月に行われたG7広島サミットに反対する集会に、沖縄在住でノーモア沖縄戦・命どぅ宝の会の共同代表のダグラス・ラミスさんから次のようなメッセージが届けられた。
「南北戦争以来、米国が関わった戦争はすべて北米大陸以外で行われた。スペインとの戦争、第一次、第二次世界大戦、朝鮮、ベトナム、アフガニスタン、イラクなどの戦争で米大陸に被害はなかった。米中戦争の場合、米国は中国のミサイルが米ではなく、韓国、日本、フィリピンに落ちる戦略をとっている」
米国はウクライナへの軍事支援を利用して、再び米国中心・米国本位の世界体制を目論んでいたようだ。しかし、G7でも顕著に表れたように、今や中国、インドのような新興大国はもとより、グローバルサウスの諸国も米国の言いなりにはならなくなった。
このかんの国際情勢によって、バイデン米大統領はそのことを否が応でも突きつけられている。今や従属可能な国は日本と韓国と … 。そう多くはないのである。米国は「台湾危機」を煽りながらも、けっして自らは傷つかない戦略を周到に進めている。どうしてそれが読めぬか、岸田!
ダグラス・ラミスさんのメッセージは次の言葉で締め括られていた。
「日本はその中国ミサイルを『本土』ではなく沖縄に落ちるように計画している。『守る』のではなく、また『捨て石』にするつもりだ」。心して受けとめたい。(当間弓子)