吉田美喜夫さん=11月10日、神戸市

関西生コン支部への大弾圧に反対する「労働組合つぶしを許さない兵庫の会」の第4回総会で、労働法の吉田美喜夫さん(立命館大学名誉教授/写真)が講演した。(11月10日、神戸市内)。はじめに岩佐卓也さん(専修大学教授)が「世界では多くのストライキが闘われている。関生支部への弾圧をはねかえし、労働者は闘うのがあたり前、ストするのがあたり前の社会に」とあいさつ。フォーラム平和の森哲二さんは「イスラエルはガザ攻撃をやめよ」と毎週火曜日のスタンディグを呼びかけた。

関生弾圧はね返す

吉田さんは「労使関係の転換で何が問われているのか」と次のように講演した。(詳細はウェブサイトで)
国家権力は関生支部の進めている産業別労働組合、一人でも入れるユニオン、中小企業と連帯する労働組合、辺野古新基地建設反対する組合を解体することを意図し弾圧している。関生型労働運動が「点から面へ」発展することを恐れているのだ。憲法28条では、労働3権が保障されている。しかし、日本の労働法学会には2つの考え方がある。一つは、団体交渉権を中心にして、団結権や争議権があるというもの。この考え方では、組合員のいないところで闘うことはできない。これは企業別組合をモデルにした考え方だ。
もう一つは、団結権を中心にして、争議権や団体交渉権があるというもの。この考え方では、政治目的のストライキ、例えば労働者派遣法反対とか、労基法改悪反対などは適法だ。
関生支部事件では労働基本権が保障され、刑事責任は問われないと思っていたが、そうではなかった。この事件をきっかけに、労働基本権を再考する動きをつくり出していきたい。みなさんと協力して、組合つぶしを許さない新しい組合をつくっていきたい。(高崎)