
イスラエルのネタニヤフ首相は「ハマスせん滅、、パレスチナ人追放まで終わらない」と公言している。パレスチナとイスラエルの歴史は「一応は知っている」程度だったが、新聞や本を読んだりしながらスタンディングなどに出かけている。
『ぼくたちは見た~ガザ、サムニ家の子どもたち』(古居みずえ/監督、制作)の上映会が小さな映画館で催された。ガザの子どもたちが見たこと、されたことを子どもたちの言葉で話している。瓦礫になったガザの光景が映し出された。破壊された町や村、上空を引き裂く戦闘機。戦車やブルドーザーに踏みにじられた野菜畑やオリーブの木。いまの光景かと見紛(みまが)えたが2008年、2009年の映像である。第二次大戦の後に入植したイスラエルは、以来パレスチナの土地を奪い人びとを追放し、版図を広げてきた。
「お父さんは、ここでイスラエル兵に撃たれて死んだ。白旗を持ち、手をあげていたのに」「これはお父さんの血」と黒く染まった石を持って話す子どもたち。
「イスラエルに良いことは、パレスチナには悪いこと」「イスラエル兵が家に入り、家具や荷物を投げ捨てた」「家のブロックの壁に穴を開け、そこから村の人を銃撃したんだ」「イスラエル人やアメリカ人に人権があって、ぼくらに生きていく権利はないの?」
監督の古居さんからオンラインで話があった。「20年前からパレスチナに通い、09年ころから親や兄弟姉妹を殺された子どもたちを、カメラで追いました。その子らや親切だった人たちとは現在連絡がとれない」「この子たちの心の叫びを、できるだけ多くの人に観てほしい」と話した。
封鎖され、日々破壊されるガザ。映画を観て「一刻も早く殺りくをやめさせなければ」と思いを強くした。(たけだ)
