
2015年12月28日の日本軍「慰安婦」問題にかんする「日韓合意」(注)から9年が過ぎた1月10日、大阪・梅田で第208回大阪水曜デモが開かれました。(主催、日本軍「慰安婦」問題解決! 関西ネットワーク)
初めに、昨年1年間に亡くなられたアジア各国の被害女性7人の名前が読み上げられ、黙祷を捧げました。
関西ネットから、「さる11月23日の韓国・ソウル高裁で被害者たちの日本政府の責任を求める裁判が勝利し、確定した。しかし日本政府は『15年日韓合意』で問題は終わったと開き直り、韓国・尹錫悦政権は、日本の植民地支配を免罪し、過去精算を求める運動への弾圧姿勢など、状況は決して甘くない。今、日本では有名人等の性暴力問題が噴出しているが、告発者をおとしめる言辞が横行している。慰安婦被害者たちも激しい攻撃を受け続けたが、それを乗り越えて人権運動家として生き抜かれた。その力に学んで希望をもって今年もたたかおう」と新年の決意が述べられました。
集会では、能登の実家に帰省中に大地震に遭遇して痛感したこと、パレスチナ人を虐殺し続けるイスラエルと、日本政府への抗議など「命」に関わる問題がアピールされました。若者がチラシをよく受けとってくれました。よく見ていたら、その多くが韓国からの旅行者のようです。中には、ていねいにお辞儀をしていってくれる少女もいて、礼儀正しさに感激し、うれしい反面、日本の若者にもっと広げて行かねばと思いました。
この日、極寒のソウルでは、第1630回目の水曜デモが開かれ、進行責任は学生グループ。若者たちがたくさん参加して歌い、踊り、スピーチ。最後に、「韓国政府は「2015日韓合意」を破棄し、日本政府に11・23勝訴判決の履行を要求せよ!/日本政府は戦争犯罪を認定し、公式謝罪と法的賠償を行なえ!/学生が先頭に立って日本軍性奴隷制問題を解決しよう」とよびかけました。(新田蕗子)
(注)当時の安倍、朴槿恵政権による被害者抜きの「合意」。真相究明、法的責任、再発防止への約束もなく、国際社会で日本軍性奴隷制問題を言及しないこと、「平和の少女像」の撤去、これをもって「慰安婦」問題は最終的・不可逆的に解決したとする日本側の要求が盛られたもの。韓国内で激しい抗議の声が起こり、後のキャンドル革命に結びつくたたかいとなった。
