武器輸出反対を訴える杉原浩司さん=1月20日、大阪市内

1月20日、「武器取引反対ネットワーク(NAJAT)」代表の杉原浩司さんが講演。「日本は戦後20年ほど東南アジアや米国等に武器輸出をしていたので、憲法9条=武器輸出禁止ではない。主権者の力で武器輸出三原則を作らせ憲法9条を具体化させたが、昨年6月の参院本会議で『軍需産業強化法』というべき防衛生産基盤強化法が成立してしまった」と話した。法案成立前の5月30日、杉原さんは参院外交防衛委員会に参考人として出席、「『平和国家』から『死の商人国家』への堕落だ」と反対意見を述べたが、わずか5時間の拙速審議で成立した。
昨年12月22日、「防衛装備移転三原則」と運用指針を改定した。殺傷能力のある武器輸出の解禁だ。「三原則」は閣議で、運用指針の見直しは国家安全保障会議で行われた。国の根幹にかかわる転換を密室で決定した。
これによってライセンス生産品のライセンス元国への輸出や「救難、輸送、警戒、監視、掃海」5類型で殺傷能力のある武器の輸出、国際共同開発した武器の部品や役務を第三国に提供することなどが可能に。まさに「戦争する国」日本への大転換が始まったと言わなければならない。