芝山現地闘争でこぶしを上げる市東さん=左から2人目、2月28日

市東孝雄さんの南台の農地を守る闘い、耕作権裁判闘争は、昨年11月から始まった証人調べで、3月18日に市東さんの本人尋問が行われる。
この耕作権裁判は、昨年2月強制収用に至った農地裁判と同時期の06年に、NAA(成田空港会社)が市東さんの南台耕作地の一部を「不法耕作地」として明け渡しを求めた裁判だ。しかしNAAが明け渡しを求める耕作地には、市東家が耕作したこともない土地が含まれるなど訴え自体の根拠が疑われるものであった。NAA提出の証拠書類は、旧地主の手書きの地図とそれに従って作られたとする「測量図」と「同意書」(いずれも偽造文書)だけ。これをただすために旧地主と公団(NAAの前身)との交渉記録などの提出や証言を求めるもNAAは応じず、千葉地裁と東京高裁の二度にわたる文書提出命令も拒否した。
本来であれば裁判所は、訴えの根拠、地籍も明らかにできないのであれば「請求棄却」するしかないだろう。このやりとりだけで10年以上を費やしてきたが、千葉地裁は証人調べに入る直前の昨年9月、これらのNAAが提出した「証拠書類」の不採用を決定した。しかし同時に証人調べでの市東さん側の立証を求めており、とりわけ市東さんの本人尋問は、NAAの悪あがきに断を下すきわめて重要な証言だ。
第3滑走路新設などの成田空港拡張工事は、昨年12月NAAは第3滑走路建設の準備工事を開始した。さらに空港拡張と運用に伴い現在3つのターミナルを一本化するワンターミナル構想を推進している。また空港周辺地域を貨物地域などを集約する「特区」とし、農業・農地破壊を劇的に進めようとしている。
反対同盟は、3月31日芝山現地闘争を呼びかけている。

空港機能強化粉砕! 市東さんの農地を守ろう!
3・31芝山現地闘争
●3月31日(日)午後1時~/芝山文化センターホール(千葉県山武郡芝山町小池973)※集会後デモ/主催:三里塚芝山連合空港反対同盟