海保を刑事告訴した千葉和夫さん

辺野古ぶるーカヌーチーム、鈴木公子さん、千葉和夫さん報告会(3月31日、神戸市内)「大浦湾で、何が行われているのか」から。 (高崎)
千葉和夫さん カヌーによる大浦湾行動で、私は海上保安官に5回負傷させられました。海保を刑事告訴しましたが却下され、民事で争っています。1回目は、海保のゴムボート(GB)に追いやられ、海保(隊員)が飛び込んできて私のカヌーを抑えました。私が「何の法的根拠にもとづき弾圧するのか」と聞くと、海保が怒り、私のカヌーに乗りあげ、ライフジャケットで首を絞めつけました。
病院に運ばれ、医師の話では「あと5秒絞められたら、大変だった」とのこと。海保は「どこまでやれるか」という逮捕術を訓練しています。2回目からは、「臨時制限区域」(注/前号、鈴木さん説明)をめぐる過剰警備により負傷させられました。仲間の行動を写真に撮りながら見守っていたところに、GBがぶつかってきたこともありました。海は、密室にもなります。広い海、「誰も見ていない」と、海保は無茶をやってきます。

首の骨を3カ所負傷

このような事態に、弁護士に相談して提訴しました。裁判での意見陳述書では、「事故の状況、ケガの診断書」を出しました。首の骨3カ所を痛めています。指がしびれ、右足の裏は感覚がありません。天気の悪い日は痛みます。弁護してもらっている三宅俊司弁護士は、次のように話しています。

米軍海域守る海保!?

「検事は、『原告がウソを述べている、障害が出るようなことはなかった』と主張しているが、診断書が出ており、ケガがあったことは明らか」「GBと接触がなかったと言うが、ビデオ映像がある」「臨時制限区域を日米地位協定によってつくることができるのか。そうであれば、米軍が基地建設の工事をしなくてはならない。しかし、工事は米軍と関係ない、日本政府の問題であるという」「米軍基地建設のための臨時制限区域であれば、その管理、権限は米軍にある。とするなら、日本の法律は適用できない。海上保安庁による警備は成り立たない」「これらについても、裁判で争っていきたい」。
――辺野古ぶるーチームの活動は、フェイスブックで報告されている。「オキナワピースアピール鈴木公子」「オキナワピースアピール千葉和夫」で検索できる。「情報を共有することが力になる」と、鈴木さん、千葉さんは訴えた。
富樫守さんは、「仲間を孤立させてはならない。コロナ禍により抗議行動への参加者が少なくなった。原点に返って取り組みたい。辺野古の問題は、沖縄だけではなく本土の問題ですよ。このような社会を、日本を変えていきたい」と、まとめた。    (おわり)