兵庫県議会で6月13日、斎藤元彦知事(自民党・日本維新の会の推薦)のパワハラなどの疑惑を調査する「百条委員会」(注)の設置が決定した。兵庫県議会の百条委員会設置は51年ぶり。
当時、県幹部の一人だった西播磨県民局長が3月に、斎藤知事や他の県幹部にたいする「疑惑」を告発する文書を作り、一部の県会議員や報道機関に配ったのがことの発端。
記されていた疑惑は、斎藤知事による職員へのパワハラ行為、県内企業からの斎藤知事への贈答品授与、昨秋のプロ野球阪神・オリックスの優勝パレードの寄附集めでの片山安孝副知事らの不正行為などである。
斎藤知事は7日の県議会で「(文書は)うそ八百」とした自身の発言について、「表現が行き過ぎていた。反省している」と述べた。
今回問題になっている一連のパワハラ行為には、「出張先の施設のエントランスが自動車進入禁止のため、20メートルほど手前で公用車を降りて歩かされただけで、出迎えた職員・関係者を怒鳴り散らした」(6月5日、カンテレ報道)など、常軌を逸したものもある。 (小柳太郎)
(注)百条委員会
自治体の事務に関して疑惑や不祥事があった際、事実関係を調査するため、地方自治法100条に基づいて地方議会が設置する特別委員会。