
6月6日、大阪市内の「戦争あかん! ロックアクション」で、フリージャーナリストの幸田泉さんが有機フッ素化合物・PFAS汚染について発言した。幸田さんは、維新政治にたいする批判も精力的に行っている。以下、幸田さんの発言を紹介する。
飲料水にも混入
日本でPFASが最もニュースになったのは沖縄米軍基地からの汚染。大規模火災訓練で使われる消火剤がPFASを含んでおり、訓練に使った消火剤が空気中に広がり、地面に沁み込んで地下水を汚染した。
東京の横田地区周辺でも水道水が汚染された。血液検査の結果、多摩地区の住民に高い濃度が検出された。飲料水に入っていたのだ。
大阪もダイキン工業淀川製作所(摂津市西一津屋)で2015年までPFOAというPFASの一種を作っており、汚染ホットスポットがある。
PFASは身のまわりのありとあらゆるものに使用されていて、発がん性、肝機能障害、高脂血症など色々な健康被害がある。もっともポピュラーにPFASが使われているのは、フライパンのテフロン加工。60年代から使われている。他に雨に濡れても大丈夫なゴアテックス、水たまりも平気な靴、コーヒーをこぼしても大丈夫なランチョンマット、これらはみな表面にPFASが塗られている。最近、プラスチックゴミを減らそうと紙のストローを使うようになっているが、PFASを使っているので、紙なのに濡れてもピンとしている。また、半導体を作る工場では半導体を洗浄するのに大量に使われている。
20年ぐらい前からアメリカでは健康被害が問題視され、集団訴訟にもなっている。大規模な疫学調査も行われて、健康被害が明らかになっている。アメリカやEUは厳しい規制に乗りだそうとしているが、日本は違う。
昨年、京都大学が、1000人の血液検査を大阪で実施し現在分析中だが、結構高い数値が出ている。米軍基地周辺だけの問題ではない。注視してほしい。(池内潤子)
