事故があった福島第一原発6号機(右側)

6月18日8時半すぎ、福島第一原発6号機の高圧電源盤で、外部から受けている電気の原子炉建屋への供給が一部遮断され、この影響で6号機の使用済み燃料プールの冷却に使うポンプが停止した。プールには使用済み核燃料が1280体ある。高圧電源盤でトラブルが起きた直後には、原子炉建屋の隣にあるタービン建屋の地下1階で火災報知器が作動し、煙の発生が確認された。東京電力は19日の調査で、建屋地下1階の天井にある配管に損傷が見つかったと発表した。この配管には、建屋内の電気が通る金属の板が入っていて、黒く焼け焦げていた。こうした状況から消防は現場で「火災」が発生したと判断した。
東電は18日午後6時19分、別の電源施設を使い冷却ポンプを起動し、6号機の使用済み燃料プールの冷却を再開したと発表。冷却は約10時間停止していた。福島第一原発では昨年10月、作業員が放射性物質を含む廃液を浴びるなどトラブルが相次いでいる。