六ヶ所村再処理工場=資源エネルギー庁のウェブサイトより転載

原子力規制委員会は6月28日、青森県六ヶ所村で建設中の再処理工場の耐震性などを確認するため現地調査を行った。再処理工場とは、原発で発電を終えた使用済み核燃料を化学的に処理して、プルトニウムとウランを取り出す施設。放射能を原料とした巨大な化学プラントのため、核施設として臨界事故、放射能漏れ、被ばく事故などの危険性と、化学工場として火災・爆発事故などの危険性を合わせ持つことになる。
また政府や電力会社は、「再処理によって廃棄物の量が減る」と宣伝しているが、これはまったくのウソ。確かに高レベルの使用済み燃料をガラス固化体にすれば小さくなるが、それと同時に膨大な低レベルの放射性廃棄物が発生する。その量はフランスのラ・アーグ再処理工場では元の使用済み燃料に比べて約15倍、日本の東海再処理工場では約40倍だ。さらに工場の操業後は、施設全体が放射性廃棄物となるため、元の使用済み燃料の約200倍もの廃棄物を生み出すという試算値もある。
1993年の着工から31年たっても〝建設中〟の再処理工場。直ちに計画を中止すべきだ。