
世の中には、全くの主観で「本当はこうだ」と論じる人が多い。それらを正しく解釈するのは、とてもむずかしい▼古代の「歴史的事実」は、わずかな文献が頼りなので、その解釈が大きく分かれるのも頷けるが。現代となるとどうだろうか▼最近、聖徳太子を論じた本を読んだ。1400年前の人物のことなので、いろいろな議論と解釈があってもよいのだろう。とても面白く新鮮だった。160年前の明治維新の「歴史的事実」は、学会主流の解釈になるのだろう▼1985年夏の日航機墜落事故。ほんの39年前の「歴史的事実」である。経済評論家の森永卓郎氏が自著『書いてはいけない』でこの問題について論じている。利害関係者が現在も存命中のためか、マスコミではまともに取り上げられない▼最近のことで言えば、新型コロナ関係の話題も解釈が厳しく統制されている。医療の領域は、その科学的解釈が国際的な保健機関によって過度に統制されていると感じる。(勝)
