4月10日の韓国総選挙で「共に民主党」(民主党)を支持したのは圧倒的に20代以下、30代、40代の女性でした。一方、与党・「国民の力」を支持したのは圧倒的に60代、70代でした。またチョ・グク代表が率いる祖国革新党を支持したのは圧倒的に40代、50代です。これは80年代から90年代にかけて民主化運動を闘った世代です。民主化以後に生まれ育った世代で、特に女性は民主党を支持しました。
地域別に見ると、国民の力が当選したのは慶尚道です。もはや国民の力は全国政党ではなくて、慶尚道政党です。民主党は全羅道はもちろん、首都圏でも圧倒的に民主党が議席を獲得しました。
民主党単独の議席数は171ですが、オール野党では192です。民主党は今回の選挙の目標として単独過半数の151+アルファを掲げていました。しかし本音では法案のファストトラック(迅速処理案件)指定条件である180議席を目指していたのです。
ファストトラックについて簡単に説明しましょう。韓国は国会法によって強行採決ができません。戦争や天変地異がないかぎり、与野党が合意しなければ本会議に法案を上程できないのです。ただし、与野党の合意がなくても本会議で180以上の賛成を獲得すれば、その法案をファストトラック(迅速処理案件)として指定できます。指定された法案は最大180日後には自動的に本会議に上程されます。その間に可能なかぎり与野党で妥協案を作れというのが、国会法の目的なのです。
現在、民主党は単独で171議席ですが、これに同じ選挙をたたかった進歩党や基本所得党や社会民主党、さらには民主党の友軍である祖国革新党を加えると189議席になります。これでファストトラック指定条件をクリアできます。
実は民主党は200議席を目指していました。韓国では国会で可決した法案にたいして大統領が拒否権を発動できます。拒否権を発動された法案は国会の3分の2以上(200)の賛成がなければ採決できないことになっています。だから民主党は200議席の確保を狙っていました。