
「性暴力はなぜ黙らされるのか!?―デートDV、ジャニーズ性加害、日本軍『慰安婦』問題から考える」と題する集会が、9月7日、宝塚市内で開かれ40人が参加しました。若い人の姿も多くありました。主催は日本軍「慰安婦」被害女性と共に歩む阪神連絡会。
はじめのお話は、大学院生の近藤凛太朗さん。性暴力防止教育や「慰安婦」問題を記憶し継承する活動に取り組んでいます。近藤さんは、「DVは単に男女間のトラブルではない。男性中心社会の中で生み出されている問題。被害者に責任が押し付けられ、加害者が免罪されている」と指摘。続いて隠蔽され続けてきた「ジャニーズ性加害」問題について、詳しく話しました。
ジャニーズ性加害
ジャニー喜多川による性加害の問題は、1960年代から告発されていたにもかかわらず、60年以上もジャニーズ事務所はこれを無視抹殺して芸能界に君臨してきました。ジャニー喜多川の死去(2019年)から4年たった23年春、英BBCが制作したジャニー喜多川による性加害を暴くドキュメンタリーが公開され、それを契機に複数の被害者が名乗り出ました。事務所は記者会見で初めて加害の事実を認めて謝罪しました。そして被害者への補償に特化した新会社「スマイルアップ」を立ち上げ、タレントの東山紀之氏を社長に据えました。
ところが広義の被害当事者であり、事実をもっとも知るはずの東山氏は、「(性加害は)噂でしか聞いていない。自分は被害者ではない」と繰り返し、「虚偽の申告も多い」などと被害者を侮辱、分断を図りました。そのため被害者たちは激しいバッシングにさらされ、犠牲者も出ました。その責任を問われた東山氏は「(誹謗中傷する人にも)言論の自由がある」ととんでもない発言をしたのです(24年3月のBBCによるインタビュー)。
スマイルアップと被害者との交渉や補償内容は全く不透明のままで、今年5月、国連人権委員会「ビジネスと人権部会」からも厳しい指摘を受けています。近藤さんは「被害者へのバッシングと加害者の姿勢は、日本軍『慰安婦』被害者に対するものと共通している」と指摘しました。
国際社会を動かす
続いてのお話は、日本軍「慰安婦」問題解決・関西ネットワークの方清子(パン・チョンジャ)さん。
日本政府は、2015年の「日韓合意」で解決したとして、問題を無かったことにしようとしていますが、「平和の少女像」は世界各地で建立されています。それに恐れをなした日本政府は、ドイツ・ベルリン市にある少女像を撤去させようと、地元の当局に圧力をかけています。
しかし、「慰安婦」被害者の声は国際社会を動かし、今や国際法は戦時性暴力を犯罪として認める方向に動いています。被害者一人ひとりの声に向き合い、共に闘うことで、社会を動かせることが証明されました。
「諦めず、これからも黙らされてきた歴史に終止符を打ち、共に闘おう」と方清子さんは訴えました。性暴力のない社会をともにつくろうという気持ちを強くした集会でした。(村野良子)
