静岡地方裁判所

静岡県清水市(現・静岡市清水区)で一家4人が殺害された事件(1966年)で死刑判決を受けた袴田巌さんの再審公判で、静岡地裁(國井恒志裁判長)は9月26日、無罪判決を言い渡した。判決は検察・警察による長時間の拷問的取調べや、重要な証拠のねつ造を捜査機関が行っていたことを厳しく批判した。
静岡市内で開かれた判決報告会(29日)に袴田さんの姉ひで子さん(91)と共に出席した巌さんは、「待ちきれない言葉でありました。無罪勝利が完全に実りました…これからの闘いにおいては政治的に社会的に秩序を守っていく…どこまで闘いに勝てるかということで、よろしくお願いいたします」と話した。
冤罪犠牲者の会は声明(9月27日)で「第二の袴田さんを生まないために、再審法改正、代用監獄の廃止、再審公判での検察の有罪立証の禁止」を訴えた。